組手競技

 空手競技はスポーツである。従って、最も危険とされる技は禁止されており、技はすべてコントロールされたものである必要がある。特に頭部、顔面、頚部、股間、関節への攻撃は負傷しやすい。そのため、相手を負傷させた技に関しては、故意であるなしに係わらず、罰則が与えられる。競技者には、常にコントロールされたよい姿勢で技を出すことが求められており、スポーツマンシップにのっとった行動が望まれている。

競技の進め方

 競技開始の際、主審はまず競技者に所定の位置につくよう指示する。
その前に競技場には入らない。主審によって身ぶりで場外へ出るように指示されたら場外にでなければならない。
 競技者はお互いに正確に立礼しなければならない。競技者は、主審の位置からみて右手に位置する者が赤、左手が青と呼ばれる。

 競技者の立礼の後、全ての審判が所定の位置についていることが確認されると、主審の「勝負始め」の声と同時に競技は開始される。
 主審により「やめ」の声をかけられたら競技者は競技をただちに中断しなければならない。必要に応じて、競技者は元の位置につくように主審に指示される場合があるが、これに従う。

 一方の競技者が相手に対して8ポイントの差を取得した場合、あるいは競技時間が終了した時点で主審は「やめ」の声をかけ、競技者には元の位置に戻るように命じるので、競技者はこれに従う。そして判定がなされ勝敗が決するか、延長戦になるかの判断が下される。
 勝敗の宣告により、競技終了となる。
 競技中は、すべての技、懲罰などの途中経過と試合の判定結果を記録する

得点


得点の呼称
○一本:3ポイント
○技有り:2ポイント
○有効:1ポイント

一本が適応される範囲:
○上段蹴り
○マットへの投げ又は足払いで倒した後の有効技

技有りが適応される範囲:
○中段蹴り
○背部への突き
○それぞれの技が得点に値する複合の手技
○相手を崩し得点した場合

有効が適応される範囲:
○中段突き
○上段突き
○打ち

攻撃部位の名称と対応
○上段:頭部、顔面、頚部
○中段:腹部、胸部、背部、脇腹
○背面:背部、後頭部、頚部

禁止行為

 禁止行為は2つに分類され、カテゴリ1とカテゴリ2と称される。
 これらの懲罰は、忠告、警告、反則注意、反則、失格の5段階にわかれる。基本的に危険な行為を禁止するということは、競技者のそれぞれの勝利の可能性を同等にするということである。言い換えると反則を与えられる状況というのは、相手の反則により競技者の勝利の可能性がゼロになったと審判が判断する、ということである。正当な競技の枠を越えた規則違反はすなわちこれを行うことで相手の勝利の可能性を減らす行為であると審判が判断した場合に与えられるものである。



カテゴリ1:一般的に負傷につながる行為
○攻撃部位への過度の接触技
○喉への接触技
○腕への攻撃
○脚部への攻撃
○股間部への攻撃
○関節への攻撃
○足の甲への攻撃
○貫手による顔面攻撃
○開手による顔面攻撃
○負傷の原因となる危険な、又は禁止されている投げ技

カテゴリ2:
○負傷を装ったり誇張すること
○場外へ出る行為(競技者の足または体の一部が競技場外に触れた場合をいう。競技者が相手に押されたり、投げられた場合は除く)
○自ら負傷を受けやすいような行動をとること
○自己防衛ができなかった場合(無防備)
○逃げること(相手に得点を取られないよう攻撃をしないで)
○相手に攻撃をしかけることなく、相手を掴み投げようとすること又は倒そうとすること
○掴んだまま、何度も不十分な攻撃を繰り返すこと
○攻撃技をしかけることなく、単なる不必要な組み合い、レスリング、押し合い、つかみあいをすること(例えば、相手の突きをかいくぐってクリンチすると罰則の対象となる)
○相手の安全を損なう技
○危険でコントロールされていない攻撃
○頭部、肘、膝での攻撃
○主審の命令に従わないこと
○相手選手に話しかけること
○相手選手を刺激するような言動・態度をすること
○審判団への不作法な態度
○道徳に反する行為
※無防備
○残心なく、相手から目を離す
○相手を見ずに突っ込む
○反撃を防御できないような攻撃をする
○有効な攻撃の後、直ぐに顔を背ける(下をむく、審判を見る等)

懲罰の種類


○ 忠告
初めの軽微な違反に与えられる。
○ 警告
その競技の間に既に忠告が与えられている状況での軽微な違反あるいは、反則注意には値しない違反に対して与えられる。
○ 反則注意
その競技の間に既に警告が与えられている状態後の違反に対して与えられる。
反則には値しない違反に対して直接反則注意が与えられることもある。
○ 反則
その競技の間に既に反則注意が与えられている状態後の違反に対して与えられる。
重大な違反に対しては、それ以前の状態によらず直接反則が与えられる。
反則を与えられた競技者は直ちに反則負けとなる。
○ 失格
審判の命令に背いたり、空手道の威信及び名誉を傷つける行為や競技規則に反する行為に対して、正・副審判長によって協議の上決定される。
失格の場合、大会、競技への出場資格を失う。


主審の表示

全日本空手道連盟組手試合競技規定からの抜粋
2012年10月現在(2012年12月にルール改定予定)